最近アクアリウムショップなどでシリケンイモリやアカハライモリを販売をしているのを見かける方が多いのではないでしょうか?
筆者はオキナワシリケンイモリをお迎えし、飼育に慣れてきたタイミングでアマミシリケンイモリとマダライモリの幼体もお迎えし、現在3匹のイモリを飼育しています。
イモリの飼育をしている方は犬や猫のようなポピュラーな動物に比べると少ないと思います。
そのため、筆者も「飼育したいけれど情報が少なくて不安」と感じていましたので同じ悩みの方がいるのではないかと感じました。
まだまだイモリの飼育に関して手探りなところもありますが、イモリをお迎えするにあたり必要なものや大切なこと・知っておきたいことを筆者が感じたことを踏まえながら記事にしてみました。
人それぞれ他のやり方もあると思いますが、筆者の経験をもとにまとめています。
これからお迎えされる方・飼育を迷っている方に少しでも参考になると嬉しいです。
この記事はこんな方におすすめ
- イモリ(特にシリケンイモリ)を飼育するか迷っている方
- イモリウムの作成に興味がある方
- シリケンイモリを買う際に何を揃えたらいいかわからない方
- 実際飼育している人の感想を知りたい方
イモリの種類について知ろう!
まずイモリは両生類に分類され、よく似ているヤモリは爬虫類になります。
- アカハライモリ
- シリケンイモリ
- イボイモリ
- マダライモリ
etc...
このようにイモリにはさまざまな種類がおり、上記以外にも数種類います。
この中から飼育するとなると、アカハライモリかシリケンイモリになることが多いのではないでしょうか?
筆者はオキナワシリケンイモリとアマミシリケンイモリ、マダライモリを飼育しています。
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飼育する際の注意
イモリを飼育したいけれど、そもそも触ったことがないという方が多いと思います。
筆者がイモリを飼育するにあたって注意した点は主に6つです。
- フグの毒と同じテトロドトキシンを持っているので触った後は手を洗う
- イモリの種類によって必要な水辺と陸地の割合が違うのでそれぞれにあった水槽のレイアウトをする
- イモリによっては拒食症になることもあるのでその際生き餌が必要になるので生き餌を与えることができるのか予め考えておく
- 旅行に行く際どういう風に管理するのかを考えておく
- 餌のあげすぎに注意する
- イモリは脱走のプロということを忘れない
イモリはとても可愛いですが、どちらかというとあまりベタベタ触るのはおすすめしません。
トコトコ歩いたりペタッとリラックスしているイモリの姿を眺めて、人はイモリの生活をサポートするようなイメージが一番ではないかなと感じます。
もし、もう少し触れ合いたいという方は爬虫類などの飼育を考えた方が「イモリを飼育してからあまり触れられなくて残念」とならないと思います。
イモリを触った後は手洗いを忘れずに!
イモリにはテトロドトキシンという毒があります。微量ではありますが、触った後の手で目を触ったりしないように気をつけ、手を洗うことを忘れないようにしましょう。特にお子様のいる家庭や、他にペットを飼育されている方も注意が必要です。
また、とても可愛いので触りたくなってしまう気持ちはとてもわかりますし、手のひらに乗っている姿はとても愛らしいです。
しかし、人間の手の体温で火傷してしまわないようにできるだけ触る前は流水で手を冷やすようにし、触る時間もほんの少しだけにするよう心がけています。
陸と水辺の割合をイモリにあったレイアウトにする
イモリによっては水辺に多くいる個体と陸にいることが多い個体とで分かれます。
筆者の飼育しているオキナワシリケンイモリは陸地にいることが多いですが、アマミシリケンイモリは水辺にいることが多い印象です。
アカハライモリを飼育する場合は水辺の面積が多い方がアカハライモリにとって住みやすいと思います。
飼育していくうちに「このイモリは陸地の方が好きだけど水辺はあまり要らないかな」というように個体ごとの特性が分かってきます。
筆者はイモリウムに挑戦したく初めのうちから憧れていたレイアウトにしてしまい、陸地を増やした方が良かったのに水辺を複雑に作りすぎて大変な思いをしたので、初めのうちはある程度簡単なレイアウトにしてもいいかもしれません。
後は、イモリウムの飼育をしている人がレイアウトを紹介している動画なども多いため参考にするのもおすすめです!
苔を敷く前にはソイルを!
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イモリが拒食になったときの対処法
また、イモリによってはお迎えした後なかなか餌を食べてくれず拒食になってしまうことがあります。筆者も実際オキナワシリケンイモリの方がなかなか餌を食べてくれませんでした。
その際、冷凍アカムシなどを試すのですが、それでも食べない場合コオロギやイトメなどの生き餌を使用することがあります。
筆者も拒食になってしまったオキナワシリケンイモリにイトメを試したのですが上手くいかず、コオロギを与えたところ餌を食べてくれるようになりやっと人工餌を食べてくれるようになりましたが冷凍アカムシは苦手なのか食べてくれません。
アマミシリケンイモリについては特に拒食になることもなく、餌も初めから人工餌も食べてくれ、冷凍アカムシも食べてくれます。
このようにイモリ個々によって餌のくいつき具合が変わってきますし、もともとオキナワシリケンイモリについてはお迎えする前は冷凍アカムシを食べていたはずなのに今は食べなくなってしまったりと、変化もあります。
お迎えする前にアクアリウムの店員さんから冷凍アカムシで育ててきたということを聞いていたのですがそれがなかなか通用せず今では食べないようになったりと、店員さんから聞いている話と違って困ってしまうときもあるかもしれないので、予め拒食になってしまった場合どうしていたかも聞いておくといいかもしれません。
旅行に行くとき飼育できる環境を整えておく
ペットを飼育していく上で家を空けてしまうときどうしようと考える方も多いとおもいます。
イモリは基本餌の頻度が一週間に1〜2回、冬は1ヶ月に一回くらいというように頻繁に餌をあげなくても大丈夫です。なのであまりに長期間家を空けるという場合でなければ出発の人帰ってくる日を考えて餌やりをしておくと安心です。
しかし、気温や湿度の管理は必要になってきますので夏場や冬場はエアコンをつけて外出をしてあげるなど家に留守番をするイモリのことをしっかり考えて対処できる環境を整えておくことが大切です。
その際役立つのが遠隔操作で電源をコントロールできるものも今は発売されているので筆者はそういうのを使用しながら家を空けるときは対処しています。
餌のあげすぎによる消化不良に注意
上記にも記しましたが、イモリたちの餌やりの頻度は週に1〜2回、冬場は代謝も落ちてくるので1ヶ月に1〜2回のペースで十分です。
逆にイモリたちは消化器官が強いわけではないのであげすぎてしまうと消化が追いつかず消化不良になってしまいます。
餌の量も顔の大きさくらいに抑えてあげ、イモリの様子を見ながら調整してあげるのがおすすめです!
餌を食べている姿はとっても可愛いですし、イモリは満腹というよりあげるだけ食べてしまうのでもっとあげたくなる気持ちはよくわかりますが餌のあげすぎによる消化不良になることが多いのでそこは大事なイモリのためにこちらがきちんと管理してあげましょう!
イモリの脱走に要注意
イモリを飼育する際よく聞くと思いますが、イモリは本当に脱走の名人です!
筆者も実際飼育していて「そんなところよじ登れるの!?」「尻尾を駆使して高いところまで登ってる!」という場面に遭遇しています笑
本当にそれだけイモリは脱走の名人だと感じます。
脱走してしまうと乾燥が原因で最悪の事態に…とならないようにもゲージの蓋や隙間には通気性も持たせながら脱走しないよう注意してあげましょう。
イモリを飼育して良かったこと大変なこと
実際飼育飼育していると、飼育前には気づけなかった点や逆に思っていたより気にならないこともあると思いますが、筆者が実際飼育していて感じた良かった点と大変な点はこのようなところです。
良かった点
- 部屋の中にイモリウムがあると自然を感じられる
- 散歩などの必要はなく、構いすぎるのも良くないので自分の時間との両立がしやすい
- 餌の頻度はが週1から2、冬の時期になると1ヶ月に1回になるときもあるので、旅行に行く際や帰省する際にスケジュール管理がしやすい
- テラリウム風にレイアウト作成すると水量が少ないので水替えの手間が楽
大変な点
- 苔の手入れや維持が慣れるまで難しい
- 拒食になった際の対応に手こずってしまうときも
- 特に木などをレイアウトとして使用する場合はカビに気をつける
- 水量が少ない代わりに水質の悪化に注意
イモリを飼育するのにあたりテラリウムを作成しましたが、家の中に小さいながらも自然ができたことがとても癒しに感じる瞬間が多いなと思います。
イモリは強い水流に弱いため弱めの水流を作っていますが、ほんの少しの水のせせらぎが心地いいです。
また、お散歩の必要がないのは水槽で飼育する生き物のメリットですが、水替えが負担になってしまう時もあるかもしれません。
しかしテラリウムにすると水の量が少量で済むので水替えも短時間で終えることができます。
イモリは綺麗な水質を好むため、水量が少ない分水質を保つのが難しいかもしれませんが、浄化能力のある石を入れたり濾過機能を持たせた物を使用などを使用して水質を保ってあげて一週間に1〜2回水替えをしてあげるとイモリたちも安心だと思います。
基本イモリたちはのんびり暮らしていてこちらが頻繁にお世話をするというよりはいい距離感でイモリたちと接してあげた方がイモリのストレスにもならずにいいなと感じるので”お仕事が忙しかったりあまりペットと接する時間をとりにくく、生き物を飼いたいけれど諦めていた…”という方にもちょうど良いのではないかと思います。
また、苔のお手入れや水槽内のカビの発生などには注意が必要ですが、それは水槽内の生き物を飼育するには避けて通れない道だと思いますが、筆者の場合はファンを定期的に回して湿度の管理をすることによって対処できるようになってきました!
一番は初めて飼育したオキナワシリケンイモリの拒食が辛かったですが、早い段階で生き餌のコオロギを試したところあっさり食べてくれ、その後の人工餌への移行はすぐだったのでそれはありがたかったです💦
特にシリケンイモリを飼育する方は通ることが多い道だと思いますが、個体によって全然餌の食いつきにばらつきがありますし、イモリは粗食に強い生き物なので慌てて無理強いするとどんどん良くない方向に進んでしまうのでこちらも余裕を持ってイモリと歩幅を合わせながら慣らしてあげてください✨
イモリたちはとにかく可愛い
実際飼育してみて、餌をなかなか食べてもらえなかった時はどうしようかとてもハラハラしてアクアリウムの店員さんに相談をしたり飼育経験者の方の記事を読んだりととても勉強しました。
飼育している方が犬や猫などのポピュラーな生き物ではないことから、初めにリサーチして用意していても予想外のことが起こって大変だったときもありましたが、それを乗り越えて伸び伸び生活しているイモリたちを見ているのはとても可愛いです。
餌をピンセットで給餌できるようになると、ピンセットを近づけたり水槽の近くまでいくとイモリがノソノソ近寄ってきてくれるようになります。
ピンセットからの給餌は本当に可愛くてパクッとご飯を食べてくれる姿はとってもキュートで癒しそのもの!
もちろんどの生き物を飼育するにあたって大変なことはもちろんありますし、飼育を決めたからには最後までしっかりと飼育しなければいけません。
そのため飼育をする前に少しでも飼育に対してのイメージへの参考になっていただけたら幸いです。
とっても可愛くてつぶらな瞳で見つめられたり、柔軟な身体のため「え、そんな姿してどうした!?大丈夫!?」と驚いたりすることが飼育の楽しみでもあります。
ぜひイモリに興味がある方は飼育に挑戦してみてください✨